2.研究内容

 私の研究は日本語教育ですが、大きく分けると3つの分野にまたがります。それは、日本語文法と異文化理解と言語学です。日本語文法は長い間、「~ている」と「~てある」を中心に研究してきましたが、最近は日本語教師や留学生のための文法教育にシフトしてきています。静岡県内の大学の日本語教員養成課程や民間の日本語教師養成講座において、日本語文法の講座を担当しています。また、最近では、留学生のための日本語文法教育にも取り組んでいます。

 異文化理解は、日本で学ぶ留学生にとっては重要なテーマであり、静岡大学では日本人学生と留学生との合同授業を通して、実践的な異文化コミュニケーション教育を行っています。また、外国人との交わりの深い日本語教師のための異文化理解教育にも従事しています。

 言語学については、日本語教師のための言語学のテキストを出版し、難しいとされる言語学を身近なものとして、わかりやすく教える教育に取り組んでいます。また、最近では第2言語習得論に基づく日本語教育実践にも力を注いでいます。

現在の所属学会は、日本語教育学会、日本語文法学会、異文化間教育学会、異文化コミュニケーション学会

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2020年3月「日本語学習者がよく間違える日本語文法-日本語クラスにおける文法教育の実践報告」、『第23回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム報告発表論文集』

2019年7月20日「異文化を理解するために必要なこと」pp.15-16、『IKUEI NEWS vol.87』

2017年「テレビドラマを活用した中級日本語クラスの実践報告-第2言語習得論の観点から-」 『第21回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム報告・発表論文集』

2016年「知識の習得から知識の活用へ-留学生と日本人学生の合同授業の実践報告」、『第20回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム報告・発表論文集』ヨーロッパ日本語教師会

2012年「合同授業を通した留学生と日本人学生の異文化交流」、日本学生支援機構(編)『留学生交流4月号Vol.13』

2012年3月「日本語初中級学習者の作文指導-学習者の誤用分析をもとに-」pp.79-92、静岡大学『国際交流センター紀要』第6号

2011年3月「多文化共生社会実現に向けて―日本語教師への異文化理解教育―」pp.107-111『第16回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム報告・発表論文集』ヨーロッパ日本語教師会

2010年「日本語教師養成における文法教育」pp.103-110、『第15回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム報告・発表論文集』ヨーロッパ日本語教師会

2010年12月「多文化共生社会と異文化理解教育」pp.207-226、『井田好治先生米寿記念論文集』井田好治先生米寿記念論文集編集委員会、東京教学社

2010年3月「心の状態を表す動詞の再分類」pp.69-79、静岡大学『国際交流センター紀要第4号』

2010年「留学生と日本人の混成クラスにおける異文化能力向上への取り組み」PP44-45、『BATJジャーナル11号』英国日本語教育学会

2009年3月「留学生と日本人学生との混成授業における実践報告-異文化コミュニケーション能力育成に向けて-」pp.95-106、静岡大学『国際交流センター紀要第3号』

2008年3月「ドラマを使った上級教材への取り組み-聴解力と語彙力の向上をめざして-」pp49-62、静岡大学『国際交流センター紀要第2号』

2007年12月「浜松発『社会人を対象とした日本語教員養成プログラム』について」pp.78、『カナダ日本語教育振興会ニュースレター35号』

2007年3月「テアル2形式(能動型と受動型)における話者の認識」pp1-8、静岡大学『国際交流センター紀要第1号』

2006年3月「日本語教育者のための文法教育-参加型学修を取り入れた教育の実践報告」pp.53-70、静岡大学『留学生センター紀要第5号』

2005年3月「日本語教師の非言語動作」pp41-51、静岡大学『留学生センター紀要第4号』

2005年3月「テアルの意味分析」『日本語文法5巻1号』pp.20-38、日本語文法学会

2004年3月「日本語教室におけるコミュニケーション-教師側から見た異文化接触の現状」pp31-44、静岡大学『留学生センター紀要第3号』

2003年3月「所有の意味を有する存在文について」pp.1-11、静岡大学『留学生センター紀要第2号』

2002年3月「理論と実践の結びつき-テアルの表現形式から」pp.28-37、静岡大学『留学生センター紀要第1号』

2000年3月「『テ形』接続文の分類」pp.33-41、『富士フェニックス論叢第8号』

1999年9月「テアル能動型の主体の欠如について」pp.114-119、『月刊言語9月号』、大修館書店

1999年3月「『テ形』の否定形について」pp.37-49、『富士フェニックス論叢第7号』

1998年10月「テアル形の意味-テイル形との関係において」pp.13-24、『日本語教育98号』

1998年3月「『テ形』について」pp.37-49、『富士フェニックス論叢第6号』

1999年3月「存在動詞の用法をめぐって」pp.1-13、『富士フェニックス論叢第5号』

1996年3月「美女と野獣-その作品と魅力-」pp.55-69、『富士フェニックス論叢第4号』

1995年3月「日本語数詞の発音とその問題点」pp1-17、『富士フェニックス論叢第3号』

1994年3月「A Pragmatic View of V-te-i-ru and V-te-ar-u (テイルとテアルの語用論的分析)」pp.169-197、『Journal of Pragmatics 21』

1994年3月「日本語述語の音韻分析」pp.93-124、『富士フェニックス論叢2号』

1993年7月「存在動詞『いる』と『ある』の使い分け-語用論的アプローチー」

 pp.62-73、『日本語教育80号』

1993年3月「『~ている』の機能」pp.87-99、『富士フェニックス論叢第1号』

1991年7月「所有の意味を有する『持つ』の一考察」pp.98-108、『日本語教育74号』

1989年10月20日「オーストラリアで学ぶ日本語教授法」pp136-138、『大学院留学辞典』、アルク

1986年3月「Apologies and Gratitude in Japanese(日本語における感謝と謝りの表現)」、『オーストラリア国立大学言語学セミナー論集1985』

1986年3月「Tautologies in Japanese(日本語における同音反復)」、『オーストラリア国立大学言語学セミナー論集1985』